孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
でも、今思い返してみると、必死すぎる自分のやり方はどことなく小癪で、間違いなく汚かったとも反省している。
結果、彼女が応じてくれることになったから丸くまとまっただけであって、全力で拒否されれば脅迫とも言われかねない。
そんな風にして始まった関係だけど、今日は彼女の性格を顕著に目の当たりにした出来事があった。
用意した住まいで、実は彼女が高層階が苦手だというのを知ったのだ。
自分が知る女性たちなら、すぐに抗議をし、なんとかしてほしいと言ってきただろう。
しかし彼女は、知らせてくるどころかそれをひた隠し、我慢して耐えようとしていたのだ。慣れるように努力するなんて言葉まで出てきた。
遠慮や取り繕うのは、まだ関係が築けていないからというはあるかもしれない。
それを加味してでも、彼女の様子、仕草、言動で人間性は露わになった。
だから迷うことなく、契約した物件を変更したいと相談した。
無理な交渉を飲んで引き受けてくれたからというのもあったけれど、なにより彼女の目の前にある不安を取り除いてあげたいと思ったのが強かった。