極愛〜狙われたら最後〜
組長は側にあった椅子に腰掛ける。

「あのヤロー。こんなにいい奥さん忘れやがって…」

「あの…、襲ってきた人たちって…」

「ああ。取り押さえて誰から雇われたか今口を割らせてる」

そう。
でもたぶん口を割る前に自害するだろう。
こっちの世界ではそれがルールだ。

本来なら私だって、龍臣に見られていたというのでアウトだった。

うちの組織はアジトもないから後を付けられても良いようにはなってるけど…

本当だったら、見ていた龍臣も見られていた私も、ただでは済まないはずだった。

ましてや今回のように捕まったなんて言ったら…

その時組員に連絡が入って組長に耳打ちするのが聞こえた。

「舌噛んで自害したらしいです」

ほら。
やっぱり。

「そうか。とりあえずこのまま調べは進めとけ」

「承知」

これはもしかすると私たちの出番があるかもしれない。

ぐっと握りしめた拳に力を込めた。
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