極愛〜狙われたら最後〜
その後組長たちは帰り、廊下には私と将臣さんと半沢と数人の護衛の組員が残った。

「雫さん…。俺、あんたたちの事どこかでまだ認めてなかったんだ…。すまねぇ」

将臣さんは椅子に座って項垂れながらそう言った。
だよね。
なんとなくそんな気はしていた。

「でも意識を失くすまえの兄貴が雫さんの名前を呼んだ時、本当に…。どうか、あんな兄貴だが雫さんさえ良かったら側にいてやってくれ」

「もちろんです」

「きっと、きっと思い出すはずだ」

「大丈夫です。また一から始めれば」

「雫さん…。すまねぇ。ありがとう」

「いえ。将臣さん、将臣さんまだお家に帰ってないんでしょう? ここは私がいますから」

そう言えば将臣さんは困った顔をする。

「悪いな…俺の心配までしてもらって」

「いえ。奥さんに顔見せてあげてください」

きっと心配してるだろうから。

「……ああ。そうするよ」


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