極愛〜狙われたら最後〜
半沢に送ってもらい病室に入る。

暗い部屋で私を待つ龍臣は、ここが病室だというのに包帯を付けて見えもしない月を見上げ、窓際でタバコを吸っていた。

何やってんのこの人。
大人しく寝てなさいよ。

でもその横顔は目元が包帯で覆われていても、月明かりに照らされとても美しかった。

「雨」

「なに」

「雨は夜景が好きか?」

え?

「あ、うん」

すると龍臣はフッと笑った。

「そうか」

それだけ言ってタバコの火を消した。

「どうしてそんな事聞くの?」

「いや。夢でな…見た。夜景が好きな女で、気が強くて…すげぇ美人な女だった」

それって…

「来いよ」

包帯を付けたままの龍臣がこちらを振り向く。

私はそっと側まで近づくと、また前にされた様に顔を手で確認するようになぞられた。
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