バツイチ美女と 御曹司
夏休みも近いので、子供達や若い女性にも
楽しんでもらえるような、そんな出迎えの
花あしらいにしたかったのだ。

相変わらず山村は妖精ピックを見て、
幼稚園じゃないんだからもっと品のある
活け込みにしなさいと散々な言われようだ。

でも、今日はこのテーマで花器や花材を用意
しているので、テーマを変えたアレンジは
できそうもない。

マリは、殊勝な態度で

「今日は、このテーマですべて揃えたので
他には変えようがありません。
ホテル側からクレームが来たら、
また考えて活け直します」

「クレームが来てからでは遅いでしょう。
私がやってもいいのよ。いつものように…」

と引きそうもない山村に、眉をひそめながら
どう対応しようかと、困っていたら、
支配人が丁度通りかかって

「藤原さん、今日は活け込みの変更なんだね。
今回はどんなテーマ?」

と聞いてきた。

支配人はマリが毎回テーマを決めて、
アレンジをしていることを知っているのだ。

< 142 / 245 >

この作品をシェア

pagetop