蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
そんな私の話を聞き結城さんに関心されるが、彼らのほうがよっぽどかすごい仕事をしている。いつも多くの人の命を預かり飛行機を飛ばすなんて私には考えられない。天候に左右されても安全であることが当たり前の世界。もちろん乗客としてもそれは大前提だが、そんな責任の重い職業についている彼らの重圧はいかほどかと思うと想像を絶する大変さだ。

「私はおふたりほどではないんです。自分でできる範囲だけですから」

「継続して努力し続けるのは簡単なことではないよ。それができるのはすごいと思う」

桐生さんにそう言われると恥ずかしいけれど嬉しい。ふたりの足元にも及ばないが、それでも自分なりに仕事の役立つよう努力しているのを認めてもらえるよう。今日初めて顔を上げ桐生さんの顔をちゃんと見られた。すると優しい笑顔で私を見つめていた。

「俺も努力しないとな」

桐生さんがそう言うと、結城さんに肩を叩かれていた。

「そうそう、不安にさせる暇なんてないくらいにな。よし、それじゃ俺は行くわ。ごちそうさん」

結城さんは立ち上がると「悠里ちゃん、またね」と言うと後ろ手に手を振り帰っていってしまった。
急なことで驚いてしまうが挨拶する間もなくさっと消えてしまった。
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