蒼い空の下で愛を誓う〜飛行機を降りたパイロットはただ君を好きなだけの男〜
【最近話せていないが元気にしているか? あと少しでグアムだな。楽しみにしているよ。ホテルはここにした】

その晩瑛人さんからURLが添付されたメッセージが来た。私は今日あったことを思い出し落ち込んでいたところにタイミングを測ったようなメッセージで思わず涙がこぼれ落ちた。

【元気だよ。私も楽しみにしてる】

すぐに返信したのを見て彼はすぐに電話に切り替えてきた。涙を拭き、深呼吸してから通話のボタンを押した。

『悠里? 今大丈夫だったか? すぐに返信が来たからタイミング良さそうだし電話をかけてみたよ』

「うん、少し前に家に帰ったところ。瑛人さんは?」

『俺は今ベルギー。明後日帰りの便で飛んだらグアムに行くまで休みだな』

ベルギーにいるのか、遠いな……。こんな時に近くにいてくれたらどんなにいいかとふと思ってしまう。自分が悪いところもあるが、今の現状は私への風当たりが強すぎる。自分で乗り越えなければならないが、気持ちが弱っている時だからこそ彼に会いたくなってしまった。そんな遠くにいるのだと思うと次の言葉が出てこなくなり、また涙が溢れてしまった。

『悠里?』

私の様子が変だと思ったのか、何かあったのではと聞いてくるがもちろん言えるわけがない。何もないよ、と返事をするが信じていなさそう。そばにいてほしいと思う反面、こんな情けない姿を見られたくないと歯を食いしばる。

「日本は寒いからグアムに行くのが本当に楽しみ。瑛人さんの操縦する飛行機に乗れるのも本当に楽しみなの」

ガラリと雰囲気を変え、安心して欲しくて元気な声になるよう努めた。その後も旅行の話をし、彼に心配をかけないように気をつけた。

『早く悠里に会いたいよ』

「私も。気をつけて帰ってきてね」

電話を切るとベッドに倒れ込み、布団の中に顔をうずめた。
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