狂気のお姫様
「え、律ちゃん!?なんでなんで!?」
「拾った」
「拾った!?どこでだよ!俺も律ちゃん拾いたい!!」
「アホか。拾いたいってどういうことだよ」
「だって落ちてる律ちゃんってなんかレアじゃね?なぁ鳴」
「そもそも律ちゃんって落ちてるもんなの」
「律ちゃんぐらいになると落ちてそうじゃない?」
うるさい。
「ていうかなんで愁ちゃんの膝で寝てんのさ!!俺も寝かしたい!!」
「夕には早い。俺ぐらいが丁度いいぞ」
「何言ってんだよ歩くコンドームが」
「ちょっと!!誰この子育てたの!!陽介!!ちゃんと言葉遣い注意して!!!」
「面倒」
「蓮!!」
「…律見たら眠くなってきた…」
「論外!!」
うるさい。
「ていうか律ちゃん膝にかけてんの俺のカーディガンじゃね?」
「は?」
「なんで律が鳴のカーディガン持ってんだよ」
「ん?可愛いレディーが寒いーってぷるぷる震えてたから貸してあげたんだよ♡」
「キモ」
「は?なんか鳴ちゃんうざくね」
「お前ら酷くない?…っておい愁、カーディガン投げるな」
寒い。
「とりあえずー、今日のことだよな」
「律ちゃんは生きるマイナスイオンだからこのままにしておいて、と」
「え、こいつパワースポットの性質あんの」
「なんか律ちゃん見てると癒されるんだよな最近。歳?」
「え、こんな破天荒な奴を?」
「俺は律ちゃん見たらいじめたくなるけど」
「同じく」
「あ、蓮ちゃん寝た」
「てか律ちゃんから連絡きてたわ」
「あ、俺もだ」
「はぁ!?陽介はまだしもなんで鳴ちゃんまで律ちゃんと連絡先交換してんの!?」
「運命だから?」
「黙れ金髪ナルシ」
「とか言って夕お前連絡先知ったとしても連絡しないだろ」
「鳴ちゃんが知ってて俺が知らないのがなんか嫌なんだよ!!!」
「出た自分勝手」
うるさい。
うるさい。
うるさい。
なんだかさっきからうるさい。
なんでだろう。
いい感じに夢を見ていた気がするのに、誰かの話し声が遠くの方で聞こえる気がする。
ていうかまあまあうるさい気がする。
「…」
徐々に意識が浮上してきて、目を開けた。
「…」
「あ、律起きた」
「律ちゃん!!俺というものがありながらなに鳴ちゃんと連絡先交換してんの!?」
「…」
頭が働かないまま、目の前に現れたチビ…間違えた。佐々木夕かコレは。
ん?なんで佐々木夕?
「…?」
「え、寝ぼけてるよこの子。見て首傾げてる」
「え、可愛いんだけど」
「いやこいつの寝起きの顔ブスじゃね」
「は?なんかその言い方毎日見てるみたいじゃね?」
「わ、やべ、口滑った。過激ファンが怒りだすわ」
「誰が過激ファンだアホか」