狂気のお姫様

第2節 パンチパーマの定義

「本職の組長ってパンチパーマじゃないのか…?」

「いや気になるところそこかよ」


私も思ってたけどさ、と思いながら小田の頭ペシンと叩く。

まぁでも、確かにジローさんも普通のイケおじだし、今どきパンチパーマなんていないのだろう。

登校して早々ニヤニヤ顔で近づいて来たかと思えば、案の定お見合いのことを聞いてくる小田。

こいつ、面白がってるな。他人事だと思って。


「で?お見合い相手はイケメンだったか?」

「あれはモテるね」

「天の5人とはまた違う感じ?」

「違うかなぁ、やっぱり大人な感じはする」


天の5人が子どもっぽいとか、そういうわけではないけれども、千秋ちゃんは、大人なだけあって色気と余裕さが違う。

いや、約2名ほど小学生の脳みそなやつがいたな。


「東堂が結婚かぁ……」

「やめろそのネタ」


誰かに聞かれでもしたら面倒すぎる。

まだぴちぴちの女子高生だぞこちとら。


「日常生活なんか変わったりするの?」


小田が彼氏と別れた今、ほぼほぼ小田と一緒に帰っているが、今のところはジローさんにも何も言われてないんだよなぁ。


「いや、変わらないと思う」


やはり一般人だからか、私へ渡される情報は大まかなことが多い。

知っている情報が多い分、『知っている動き』になってしまうから、だろうが…。一般人のはずの私が、一般人には知り得ない動きをすれば、怪しまれるし。

だから、東堂の動きも成瀬の動きも、はたまた敵の動きも、あまり分かってないのだ。

と言ってもジローさんの判断は的確で、信頼できるものがあるので、必要性が出てきたら私にも情報が下ろされるのであろうが。


「ほら、ドラマとかではさ、黒塗りの車での送迎があるじゃん」

「ドラマの見すぎ」

「実際、送ってもらうこととかないの?」

「そりゃたまにはあるかもしれないけど、逆に普通の車で送ってくれると思う」


あと、遅刻しそうなときは陽ちゃんのバイクに乗っけてもらうので、車で送られることはまずない。


「私のイメージとかけ離れすぎて意味分かんないんだけど」

「小田の頭の中のイメージがコテコテすぎて意味分かんないんだけど」

普通に過ごしてたら関わることがないと思うから、イメージがついちゃうのも仕方がないけどね。
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