狂気のお姫様
「なんで小田がそんなげっそりしてんの」

「くそ…いい感じに東堂だけ生贄にしたのに…宇宙人に絡まれるとは…」

「あっれー、なんだか聞き捨てならないぞ」

「あの日本人、日本語から勉強してほしい」

「そしてまあまあの悪口言ってるけど」



結果から言うと、収拾はついた。

あれから羽賀愁と四ツ谷鳴は鹿島杏奈をサラッと無視して、小田に絡んでる長谷川蓮を回収して屋上へ行った。

去る時に「またね」と言うあたり、羽賀愁もなかなか悪いと思われる。

残された鹿島杏奈はと言うと、取り巻きたちの前でプライドをズタボロに傷つけられ、無視され、なんだか可哀想な感じになってた。

私も、白目剥いてた小田を回収してすぐその場から離れたので、彼女たちがどうなったのか分からない。

ただ、鹿島杏奈は今まで『天に認められた女』だと思われていたので、それについては完全に否定されたんじゃないかと思う。だってあの銀髪『あんた誰』ときた。衝撃以外の何物でもない。興味がなかったんだろうな。うんうん仕方ない。


「途中までは良かったんだけどな。無双東堂」

「あんた後ろでふざけすぎだから」

「楽しかったもんだって」

「途中で壁になってたけど」

「いや四ツ谷さんは無理でしょ」

「なんでよ。長谷川蓮とか佐々木夕はいけるでしょ?」

「長谷川さんは宇宙人だからある意味無理」

「間違いない」

「佐々木さんはまぁ…可愛いなと思えるくらいが丁度いい」

「間違いない」

「羽賀さんはもっと無理」

「私もよく分かんないしあの人は」

「よく絡まれて普通でいられるな東堂」

「内心ひぃひぃ言ってる」

「嘘だ。四ツ谷さんが羽賀さんの話してたとき『闘牛かよ』って顔してたぞ」

「なんでバレてんの。いや待って。『闘牛かよ』って顔ってどういう顔よ」


無事お昼ご飯を調達し、いつものように教室で食べているが、なんだか少し視線が痛い。

もうさっきの事件がみんなの耳にも入っているようだ。みんな噂好きだね。

「鹿島杏奈がただ天に話しかけてるだけって思うだろうね。あの現場にいた人は」

「確かにな。あの羽賀愁の感じだと、知り合いでもない感じだったもんな」

「東堂に逆恨みしてんぞ絶対」

「勘弁してくれ」

さっきのはさすがに私のせいではない。羽賀愁のせいというか、自分のせいというか。まぁ自分を過信しすぎていたのが仇になったんじゃないのかと思う。
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