年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
「どうして」
「……その、あなたがきれいすぎて、俺じゃあ似合わないなって」
アルロイさんの視線が私をちらりと見つめる。しかし、すぐに逸らされてしまった。
「こんな可愛い格好をしてきてくれて、嬉しいです。俺だけが張り切ってるんじゃないんだって」
「……まさか」
「これでも俺、はしゃいでますよ。昨日なんてずっと寝られなかった」
そんな風には見えないし、通常通りだと思っていたのに。
「いつもの格好もとても似合っていますけど、今日はいつもよりずっと可愛いです」
やたらと早口な言葉はすぐに理解できなかった。
「……行きましょうか」
そして、理解するより先に彼の手が差し出される。私はおずおずと彼の手をつかむと、ぎゅっと握られた。
「今日は楽しんでもらえるように頑張ります」
「……はい」
なんだろう。デートってこんな恥ずかしいものだったんだ。
今までは他人事だったから、好きに後押しできてたんだけど……。
(私、今日平常心を保っていられるかな)
胸の中に不安が募った。どうか、幻滅されませんように――と願った。
「……その、あなたがきれいすぎて、俺じゃあ似合わないなって」
アルロイさんの視線が私をちらりと見つめる。しかし、すぐに逸らされてしまった。
「こんな可愛い格好をしてきてくれて、嬉しいです。俺だけが張り切ってるんじゃないんだって」
「……まさか」
「これでも俺、はしゃいでますよ。昨日なんてずっと寝られなかった」
そんな風には見えないし、通常通りだと思っていたのに。
「いつもの格好もとても似合っていますけど、今日はいつもよりずっと可愛いです」
やたらと早口な言葉はすぐに理解できなかった。
「……行きましょうか」
そして、理解するより先に彼の手が差し出される。私はおずおずと彼の手をつかむと、ぎゅっと握られた。
「今日は楽しんでもらえるように頑張ります」
「……はい」
なんだろう。デートってこんな恥ずかしいものだったんだ。
今までは他人事だったから、好きに後押しできてたんだけど……。
(私、今日平常心を保っていられるかな)
胸の中に不安が募った。どうか、幻滅されませんように――と願った。