年の差十五の旦那様 外伝②~いつか、それが『愛』になる~
「急いで答えを出す必要はないじゃないですか。ゆっくり考えてください」
「……だけど」
私が答えを出さないと、彼だって困ってしまう。次の人を口説きにかかれないじゃない。
「それに、言いましたよ。俺はあなたをあきらめるつもりはないって。俺、これでも執着心は強いほうなんです」
にこりと笑った彼の笑みに、心臓がバクバクと大きな音を鳴らす。おかしい。絶対におかしい。
「手に入れたいと願ったものは、全部手に入れたい性質なんです。恨むなら、こんな男に惚れられた自分を恨んでくださいね」
なんという責任転嫁。しかも、いい笑みで言うから反論する気も起きない。
「じゃ、ちょうどいいですし夕食でも摂ってから帰りましょう。あなたの口に合うといいのですが」
今度のアルロイさんの笑みは、自信なさげだった。……あ、この姿は見覚えがある。
「行きましょう。せっかくですし、俺の好きも知ってほしい」
「……はい」
うなずくことしかできない。
流れるようなエスコートに、私は抵抗することもできない。彼の隣を歩いていると、自分がいいところの令嬢になったような気分になってしまう。
「……だけど」
私が答えを出さないと、彼だって困ってしまう。次の人を口説きにかかれないじゃない。
「それに、言いましたよ。俺はあなたをあきらめるつもりはないって。俺、これでも執着心は強いほうなんです」
にこりと笑った彼の笑みに、心臓がバクバクと大きな音を鳴らす。おかしい。絶対におかしい。
「手に入れたいと願ったものは、全部手に入れたい性質なんです。恨むなら、こんな男に惚れられた自分を恨んでくださいね」
なんという責任転嫁。しかも、いい笑みで言うから反論する気も起きない。
「じゃ、ちょうどいいですし夕食でも摂ってから帰りましょう。あなたの口に合うといいのですが」
今度のアルロイさんの笑みは、自信なさげだった。……あ、この姿は見覚えがある。
「行きましょう。せっかくですし、俺の好きも知ってほしい」
「……はい」
うなずくことしかできない。
流れるようなエスコートに、私は抵抗することもできない。彼の隣を歩いていると、自分がいいところの令嬢になったような気分になってしまう。