蜜月と甘い嘘 〜忘れられた辣腕社長は記憶を無くした花嫁を離さない〜
「そんな事言って三宅君も順調に売上伸ばしてるじゃない」
「それは俺も久美さんみたいに本社目指してますからね」
コーヒーを愛する三宅君は、バイトから社員に登用された経歴の持ち主だ。
「三宅君て、てっきり現場主義かと思っていたけど……そうでもないのね?」
「まあ現場もいいですけど、俺、本社に行ってやりたい事ができたんで」
少し照れくさそうに言葉を濁す三宅君に驚いていると「と、言うわけで」とドサリと紙を手渡された。
「伝説のビッグスマイル画伯降臨祭ってキャンペーンをしようかと思ってるんで、イラスト描いてもらえますか?」
「えっ?!」
「店の売上が伸びれば伸びる程、俺の評価は上がるし、エリア管轄してる久美さんの評価も上がる。これってWin-Winの関係だと思いません?」
「そ、それはそうだけど」
「なら交渉成立ってことで!ビッグスマイル画伯、宜しくお願いしますっ!」
両手でVサインを作る彼に、「しょうがないな」と苦笑をする。すると横で聞いていた瞳ちゃんも、腕を組んで頷き始めた。
「確かに、久美さんのイラストは特徴的ですもんね。他のみんなには真似できない味というか、思わず肩の力が抜けちゃう独特のフォルムがあるというか……」
「そうそう、ヘタウマっていうのかなあ。小学生が描いた絵みたいな」
三宅君の相槌に、私は思わず声を裏返した。
「えっ!? 小学生!? 小学生ってどういうこと!?」
「あ、いや、その、それはその……っ」
詰め寄る私に、二人は取り繕うように慌てだす。そんな彼らとの攻防戦は、次のオーダーが入るまで暫く続くのだった。
「それは俺も久美さんみたいに本社目指してますからね」
コーヒーを愛する三宅君は、バイトから社員に登用された経歴の持ち主だ。
「三宅君て、てっきり現場主義かと思っていたけど……そうでもないのね?」
「まあ現場もいいですけど、俺、本社に行ってやりたい事ができたんで」
少し照れくさそうに言葉を濁す三宅君に驚いていると「と、言うわけで」とドサリと紙を手渡された。
「伝説のビッグスマイル画伯降臨祭ってキャンペーンをしようかと思ってるんで、イラスト描いてもらえますか?」
「えっ?!」
「店の売上が伸びれば伸びる程、俺の評価は上がるし、エリア管轄してる久美さんの評価も上がる。これってWin-Winの関係だと思いません?」
「そ、それはそうだけど」
「なら交渉成立ってことで!ビッグスマイル画伯、宜しくお願いしますっ!」
両手でVサインを作る彼に、「しょうがないな」と苦笑をする。すると横で聞いていた瞳ちゃんも、腕を組んで頷き始めた。
「確かに、久美さんのイラストは特徴的ですもんね。他のみんなには真似できない味というか、思わず肩の力が抜けちゃう独特のフォルムがあるというか……」
「そうそう、ヘタウマっていうのかなあ。小学生が描いた絵みたいな」
三宅君の相槌に、私は思わず声を裏返した。
「えっ!? 小学生!? 小学生ってどういうこと!?」
「あ、いや、その、それはその……っ」
詰め寄る私に、二人は取り繕うように慌てだす。そんな彼らとの攻防戦は、次のオーダーが入るまで暫く続くのだった。