早河シリーズ完結編【魔術師】

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 あや@自殺垢
 いいねの数欲しいだけの投稿うざい
 →まりにゃん
 わかるー。うざいよね
 _______


絢はまりにゃんにリプライを打つ。


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 →あや@自殺垢
 まりにゃんー!私もうムリ。死にたい。
 なんで生まれてきたんだろう

 →まりにゃん
 私も。生きていてもイイコトないよね。
 死んじゃう??

 →あや@自殺垢
 でもひとりは嫌。怖いしさみしい

 →まりにゃん
 私もひとりでは死にたくないなー。
 あやちゃんって関東住みだったよね?

 ________


突然まりにゃんが話題を変えた。


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 →あや@自殺垢
 うん。東京だよ

 →まりにゃん
 私は茨城。あのね最近知り合った自殺垢の人に教えてもらったんだけどひとりで自殺するのが怖い子集めてる団体があるんだって

 →あや@自殺垢
 団体?宗教みたいなヤバい系?

 →まりにゃん
 んー、たぶん怖いとこじゃないよ
 むしろ私たちの味方だと思う。
 そこで話を聞いてもらえて死ぬ方法を教えてもらえるの
 ________


 その話題に興味を抱いた絢はまりにゃんとリプライのやりとりを重ね、自殺志願者を集める団体の情報を得た。

団体の連絡係のシトリーと呼ばれる人物のツイッターアカウントに、【死にたい】とメッセージを送ると、シトリーからある場所を示したURLがツイッターのダイレクトメッセージで送られてくる。

URLを開いてそこに書いてある場所に行けば、自殺の方法を教えてくれる。ひとりで死ぬのが怖いなら同じ思いをしている者が集まって、集団で旅立てばいい。

 シトリーのツイッターアカウントは特殊で、常に新しいアカウントに変わっている。まりにゃんが知り合った自殺専用アカウントの男がシトリーの現在のアカウントを知っていた。

 生きていても価値のない世界
 生きていても価値のない私
 さよならしよう。

 絢は現在のシトリーのツイッターにメッセージを送った。
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