【完結】年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「……シェリル?」
「私が幸せになることによって、不幸になる人がいたらしいのです。……それを、突き付けられてしまって」
目を伏せてそう言ってしまった。
こんなにも弱っているのは、体調が不安定だから。そう、そうに決まっているわ――……。
「私が、人並みの幸せを願うことは……ダメ、なのでしょうか?」
ゆっくりと消え入りそうな声でそう問いかければ、ギルバート様は息を呑まれた。……やっぱり、面倒な質問だったわよね。
そう思い「忘れてください」と言おうとした。だけど、言えなかった。
「それはない」
はっきりとした言葉で、ギルバート様がそうおっしゃった方が早かったから。
それに驚いて顔を上げれば、ギルバート様は「シェリルが幸せを願うことは、ダメなことじゃない」とゆるゆると首を横に振りながら言ってくださる。
「むしろ、幸せには貪欲になった方が良い」
「……貪欲に?」
「あぁ、もっと幸せになりたいと思え。……その方が、いいぞ」
……何なのだろうか、その考えは。
そんなことを思いつつ私が顔を伏せてしまえば、ギルバート様は「……俺は、シェリルと幸せになりたいんだ」と消え入りそうなほど小さな声でおっしゃった。
「だから、シェリルにそんなことを言ってほしくない」
「……ギルバート様」
「シェリル。……俺と一緒に幸せになるのは、嫌か?」
「私が幸せになることによって、不幸になる人がいたらしいのです。……それを、突き付けられてしまって」
目を伏せてそう言ってしまった。
こんなにも弱っているのは、体調が不安定だから。そう、そうに決まっているわ――……。
「私が、人並みの幸せを願うことは……ダメ、なのでしょうか?」
ゆっくりと消え入りそうな声でそう問いかければ、ギルバート様は息を呑まれた。……やっぱり、面倒な質問だったわよね。
そう思い「忘れてください」と言おうとした。だけど、言えなかった。
「それはない」
はっきりとした言葉で、ギルバート様がそうおっしゃった方が早かったから。
それに驚いて顔を上げれば、ギルバート様は「シェリルが幸せを願うことは、ダメなことじゃない」とゆるゆると首を横に振りながら言ってくださる。
「むしろ、幸せには貪欲になった方が良い」
「……貪欲に?」
「あぁ、もっと幸せになりたいと思え。……その方が、いいぞ」
……何なのだろうか、その考えは。
そんなことを思いつつ私が顔を伏せてしまえば、ギルバート様は「……俺は、シェリルと幸せになりたいんだ」と消え入りそうなほど小さな声でおっしゃった。
「だから、シェリルにそんなことを言ってほしくない」
「……ギルバート様」
「シェリル。……俺と一緒に幸せになるのは、嫌か?」