ハイスぺ年下救命医は強がりママを一途に追いかけ手放さない
私と真優紀の生活は以前住んでいた街で平穏に再開した。琴絵さんの言う通り、あからさまに見張っているような人はいなくなり、それだけで日常のストレスがなくなった。
真優紀の保育園には、秋ごろの退園を伝えてある。真優紀が生後半年の頃からお世話になり、今回の復帰も融通してくれた園なので、感謝の気持ちでいっぱいだ。
一方で、引っ越す地域が決まったらすぐに保育園探しを始めないといけない。中途半端な時期なので、入れる園を探すのは大変だろう。
例のプロジェクトも佳境で、毎日目が回りそうに忙しい。
だけど先の目標がある。明るい未来がある。そう思うと力が湧いてくるのだ。
季節が変わり、七月がやってきた。連日猛暑日が続き、真優紀の送り迎えだけで汗だくという状況だ。プロジェクトの事業は最終段階で、私たち特販部の仕事は七月末で完遂。イベント自体が八月末なので、プロジェクトチーム自体の解体は八月と聞いているけれど、私の多忙な日々はひとまずあと少しで終わる。
真優紀のお迎えを琴絵さんに頼んだり、和馬が遊びに来ても帰宅が遅かったりという日々が終わるのだ。
和馬は新居の候補地を絞ってくれているし、手が空いたら急いであたりを付けていた保育園の見学にいこう。頭の中ではすでに色々と考え、動き出そうとしている。
「まっまー!」
真優紀がベビーカーから大声で呼ぶ。
「はあい、何かな? 暑い?」
夕方のお迎え時でもまだ気温は下がっていない。私も真優紀も汗だくだ。朝はベビーカーに保冷剤を仕込んでいくけれど、夕方のお迎え時には保冷剤の準備ができない。直射日光があたる時間帯でないのが幸いとはいえ、暑いものは暑い。そして真優紀は意見の表明に言葉足りないのでだいたい『ママ』か『いや』なのである。
真優紀の保育園には、秋ごろの退園を伝えてある。真優紀が生後半年の頃からお世話になり、今回の復帰も融通してくれた園なので、感謝の気持ちでいっぱいだ。
一方で、引っ越す地域が決まったらすぐに保育園探しを始めないといけない。中途半端な時期なので、入れる園を探すのは大変だろう。
例のプロジェクトも佳境で、毎日目が回りそうに忙しい。
だけど先の目標がある。明るい未来がある。そう思うと力が湧いてくるのだ。
季節が変わり、七月がやってきた。連日猛暑日が続き、真優紀の送り迎えだけで汗だくという状況だ。プロジェクトの事業は最終段階で、私たち特販部の仕事は七月末で完遂。イベント自体が八月末なので、プロジェクトチーム自体の解体は八月と聞いているけれど、私の多忙な日々はひとまずあと少しで終わる。
真優紀のお迎えを琴絵さんに頼んだり、和馬が遊びに来ても帰宅が遅かったりという日々が終わるのだ。
和馬は新居の候補地を絞ってくれているし、手が空いたら急いであたりを付けていた保育園の見学にいこう。頭の中ではすでに色々と考え、動き出そうとしている。
「まっまー!」
真優紀がベビーカーから大声で呼ぶ。
「はあい、何かな? 暑い?」
夕方のお迎え時でもまだ気温は下がっていない。私も真優紀も汗だくだ。朝はベビーカーに保冷剤を仕込んでいくけれど、夕方のお迎え時には保冷剤の準備ができない。直射日光があたる時間帯でないのが幸いとはいえ、暑いものは暑い。そして真優紀は意見の表明に言葉足りないのでだいたい『ママ』か『いや』なのである。