ハイスぺ年下救命医は強がりママを一途に追いかけ手放さない
「大変なこともたくさん経験させちゃってるけどね」
「それが子育ての醍醐味でしょうよ」
お昼はサンドイッチを作り、ケーキと一緒に楽しんだ。午後は近所を散策しようかと話していたときだ。
琴絵さんのスマホが振動した。手に取り、琴絵さんは首をひねる。
「知らない番号。仕事関係かな」
そう言って出た琴絵さんの表情が凍り付いた。
「え……。はい、そうです」
しばし、応答する間、私は何かが起こったことだけを察していた。おそらくよくないことだ。
電話を切った琴絵さんは真っ青な顔をしていた。
「月子、創が事故にあった」
「え!? 浅岡さんが!」
「仕事相手と歩道で信号待ちをしていたところに、乗用車が突っ込んで……。和馬くんの務めてる野木坂病院の救命センターに搬送されたって」
口調は冷静ではあるけれど、琴絵さんの手は小刻みに震えている。
「琴絵さん、行こう。タクシー手配する」
「月子は、ここに……」
「私も行くよ。家族同然なんだから」
真優紀の荷物をまとめ、抱っこ紐で抱き上げる。真優紀はいつものお出かけだと思っているだろう。琴絵さんを伴いタクシーに乗った。
「電話、警察からだったの?」
「うん、……創のお母さんが亡くなったときに、私たち事実婚の契約書を作っていたから。療養や看護、手術の承諾は私がサインできるように」
備えていたのは幸いだけれど、こんな形で行使することになるとは思わなかっただろう。現時点、浅岡さんの意識や容体は不明だ。
和馬は高度医療救命センターにいる。浅岡さんが搬送されてきて、身内同然の人だとわかっても、こちらに連絡をするのは医者の立場上できないだろう。何より、状況が切迫していれば、連絡などという手段を取れない。和馬は救命医なのだ。
「それが子育ての醍醐味でしょうよ」
お昼はサンドイッチを作り、ケーキと一緒に楽しんだ。午後は近所を散策しようかと話していたときだ。
琴絵さんのスマホが振動した。手に取り、琴絵さんは首をひねる。
「知らない番号。仕事関係かな」
そう言って出た琴絵さんの表情が凍り付いた。
「え……。はい、そうです」
しばし、応答する間、私は何かが起こったことだけを察していた。おそらくよくないことだ。
電話を切った琴絵さんは真っ青な顔をしていた。
「月子、創が事故にあった」
「え!? 浅岡さんが!」
「仕事相手と歩道で信号待ちをしていたところに、乗用車が突っ込んで……。和馬くんの務めてる野木坂病院の救命センターに搬送されたって」
口調は冷静ではあるけれど、琴絵さんの手は小刻みに震えている。
「琴絵さん、行こう。タクシー手配する」
「月子は、ここに……」
「私も行くよ。家族同然なんだから」
真優紀の荷物をまとめ、抱っこ紐で抱き上げる。真優紀はいつものお出かけだと思っているだろう。琴絵さんを伴いタクシーに乗った。
「電話、警察からだったの?」
「うん、……創のお母さんが亡くなったときに、私たち事実婚の契約書を作っていたから。療養や看護、手術の承諾は私がサインできるように」
備えていたのは幸いだけれど、こんな形で行使することになるとは思わなかっただろう。現時点、浅岡さんの意識や容体は不明だ。
和馬は高度医療救命センターにいる。浅岡さんが搬送されてきて、身内同然の人だとわかっても、こちらに連絡をするのは医者の立場上できないだろう。何より、状況が切迫していれば、連絡などという手段を取れない。和馬は救命医なのだ。