仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
父親との約束
楽しかった週末のバーベキューもあっという間に過ぎ去り、今日はもういつもと変わらない忙しい日常。
……と言いたいところだが…今、社長室にかなりの威圧感を放つ二人の男が座っている。
アジアングループ会長、間宮新之助
アジアングループ社長、霧島大作
なぜか、この親会社のトップ二人がアジアンリゾートの社長室に来ているのだ。
最初に話し始めたのは間宮新之助だ。
「姪の茜がきっかけで、久しぶりに霧島大作社長に連絡をとったら、なんだか以前より話が盛り上がってな、いろいろ話しているうちに北斗くんと沙羅さんの話になったんだ。私はこの二人はお似合いで良い組み合わせだと言っているのに、そのことに関しては頑固者が首を縦に振らないんじゃ。」
すると、大作が反論を始めた。
「私はまだ二人を認めていない。…北斗、約束をおぼえているか?二つ星不動産を取引先から切っても、この会社と沙羅さんを守り抜くと私に誓ったではないか。現在、ギリギリで売り上げは保っているようだが、二つ星不動産のバックアップが無いのは不安定だろう、何か対策は考えているのだろうな。」
父親である大作が北斗を鋭い眼差しで直視している。
北斗も大作を真っすぐ見た。
「はい、もちろん次の施策は考えています。現在進めているのは、海外でトップクラスのホテル王と言われる会社、アイボリー社と取引を進めているところです。我が社のリゾート開発ノウハウをホテル建設時や再開発時に提供していくことでほぼ同意をとっています。しかし、なかなか契約締結には至らずあと一歩という現状です。」
大作は目を閉じて大きく頷いている。
その時、新之助が何かを思い出したように大きな声を出した。
「アイボリー社と言ったな、だったら役員に昔からの知り合いがいるんだ。私が話をつけてやろう。」
さすが間宮新之助だ人脈の広さに驚かされる。
北斗は後日、間宮と一緒にアイボリー社を訪れるのだった。