仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
「昨夜はあんなに情熱的に僕を求めてくれたのに、沙羅ちゃん何も覚えていないなんて寂しいよ。」
もう土下座の姿勢から頭を上げることが出来そうもない。
すると突然にケラケラと霧島社長は楽しそうに笑いだした。
「ごめんね…嘘だよ。君の家まで送ろうと思ったけど、気持ちよさそうに沙羅ちゃんが寝ているから、住所も分からずで僕の家まで連れて来たんだ。それに、君は酔っていながらも自分で着替えてベッドに寝たんだ。僕は脱がしていないから誤解しないでね。」
霧島社長の言葉を聞いて私は胸をなでおろした。
しかし迷惑をかけたことには変わりない。
「すぐに支度をして帰ります。ご迷惑をお掛けしました。」
私が慌ててベッドから降りると、社長は後ろから私に声を掛けた。
「ねぇ、君は篠宮課長と同棲していたんだろ?そのマンションに帰るのかい。」
確かに言われてみればそうだが、帰るところは他にない。
「はい。なるべく早く別のマンションを見つけて部屋を出ようと思います。」