仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
「…沙羅!…沙羅!」
ぼんやりとした意識の中、北斗の声が聞こえる気がする。
私は死んでしまったのかな…でも、最後に声をかけてもらえて幸せだったな…と思う沙羅だった。
「…沙羅、起きるんだ!…沙羅!」
さらに大きな声で自分の名前が呼ばれている。
なんだかとても温かい…北斗に抱きしめられているように温かい。
どれくらい時間が経ったのだろう。
沙羅は目覚めてゆっくり目を開けた。
見えて来たのは、真っ白な天井と白いパーテーション。
(…ここは病院なのかな…)
ふと、気が付くと誰かが私の手を握っている。
しかし、疲れているのか私のベッドに伏せて寝ているようだ。
よく見ると、その人は北斗のようだった。
「……北斗さん?」
私が声を掛けると、その人はピクリと体を動かした。
そして顔を上げる。
「沙羅!…気づいたんだな!…沙羅良かった!」
そこに居たのは間違えなく北斗だった。
北斗は目を真っ赤にして私の頬に手を添えた。
「沙羅、悪かったな…俺の代わりにこんな目に合わせてしまって…」
沙羅は微笑んで北斗を見た。
「北斗さん、怪我は無かったのですか…よかったぁ。」
こんな時でも沙羅は北斗の心配をしているのだった。
しかし、沙羅は言葉を続けた。
「私はもう大丈夫ですから…キャロルさんの所へ行ってあげてください。きっと心配していますよ。」