仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
新しい職場
月曜日、いつもは掛けていない伊達メガネの沙羅が会社に出社した。
泣き過ぎてしまい目が腫れているのをカモフラージュするためだ。
職場では篠宮課長が今日から一週間新婚旅行で休みだと聞かされ、蓮と顔を合わさずに済んだと少しホッとしたのだった。
できることなら二度と会いたくないくらいだ。
すると、営業企画部の課長代理が沙羅を呼んだ。
沙羅は理由も分からず課長代理の所へと向かった。
「七海さん、突然だけど君に辞令が出ているんだ。」
本当に突然のことに驚いた沙羅が声をあげた。
「この時期に異動なんて、何かあったのでしょうか?」
「僕もよく理由は分からないけど、どうやら人事に社長から依頼があったらしいよ。」
その言葉を聞いて少し納得したのだった。
恐らく社長は蓮と同じ職場を気にしてくれて異動を依頼してくれたのだろう。
「あの…それでどこに異動なのでしょうか?」
すると課長代理は急に笑顔を見せて話し始めた。
「僕も驚いたけどすごい事だよ。秘書課で社長室付の社長秘書だよ。君の仕事が認められたようだ、良かったね。」
「し…し…社長秘書…なんて私には無理です!!」