仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
前原社長は急に厳しい表情で霧島社長を睨みつけた。

「とりあえず座ってくれ。もちろん仕事の話もしよう。」

私達がソファーに座ると、前原社長は自分の秘書に合図をした。

すると間もなくしてドアをノックする音がして、それと同時にドアが勢いよく開けられた。

「霧島さん!お会いしたかったわ。」

真っ赤なワンピースで、ロングの髪をカールしたとても美しい女性が入ってきたのだ。

その女性を見ながら前原社長が声を出した。

「娘の百合(ゆり)は、霧島社長に夢中なんだよ。君と百合が結婚してくれれば、両社にとってもプラスになる。どうか考え直してはくれないか。悪い話ではないはずだ。」

百合はその話に首をコクコクと縦に振りながら嬉しそうに頬を赤くしている。

少しの間沈黙して目を閉じていた霧島社長が、いきなり目を開けて百合を真っすぐ見た。
百合もうっとりした表情で霧島社長を見つめ返した。

「百合さん…大変申し訳ないが、僕は君と結婚はできない。実は…もう心に決めている女性がいるんだ。」

その言葉を聞いて驚いたのは前原社長親子だけではない。

高柳と沙羅も目を大きく見開いて驚いた。


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