仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです

狙われる


両親への挨拶を終えて、沙羅は自分のマンションへと戻って来た。

今日はいろいろな事が有り少し疲れが出たのか、ソファーでうとうととしている時だった。

ドアの方から突然ガチャリという鍵の開く音がした。

沙羅は驚いて玄関へ向かうと、そこに居たのはなんと蓮だった。

驚いて声が出ない沙羅に向かって蓮が話し始めた。

「まだ鍵も変えていなかったんだな。そうかやっぱり俺のことが忘れられないのだろ…沙羅。意地を張らずにこれからも仲良くしようよ。」

蓮はそう言うと沙羅に近づき肩を掴んだ。
沙羅は蓮から逃げようとしたが、すぐに壁に押し付けられてしまった。

「蓮…いいや篠宮課長、何をするのですか…帰ってください!」

すると蓮は少し悲しい表情を見せたが、その後不気味な笑みを浮かべたのだった。

「沙羅、…俺はお前を愛しているのに、なぜ霧島社長なんかと結婚しようとしている。可哀そうに俺へのあてつけか?」

沙羅は大きく首を振った。

「違うわ。当てつけなんかじゃない、私は北斗さんと本当に結婚したいと思っているの。だからもう私に構わないでほしいの!」

沙羅は掴まれた肩にある蓮の手に力いっぱい嚙みついたのだった。
驚いた蓮が手を離した一瞬の隙を見て、沙羅は部屋の外へと飛び出したのだった。


すると沙羅は信じられない人がマンションの前に立っていることに気が付いた。


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