仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
沙羅は里香に茜のことを説明した。
アジアングループ会長の姪であり、かつての自分の恋人と結婚した女性だと言う事。
そして、自分の夫と北斗を取り替えろと訳が分からない事を言ってきたと説明した。
里香は呆れた表情をする。
「会長の姪だか何だか知らないけど…とんでもない女だよね。北斗くんに報告しないとね。」
里香の言葉を聞いて沙羅は慌てた。
「あの!今の件は北斗さんに内緒にしてください。大ごとにしたくないので…。」
里香は沙羅を見ながら大きく息を吐いた。
「沙羅ちゃんらしいね…でも今回だけだよ。今だって私がちょうど居合わせなかったら、沙羅ちゃん平手打ちか殴られたかだよ。気を付けてよね。」
「…はい。ありがとうございます。」
またまた里香には助けられてしまった。
里香も太一と一緒にこのパーティーに呼ばれていたのだ。
考えてみたら太一は北斗の兄なのだから、パーティーに呼ばれて当然でもある。
里香と沙羅が一緒に会場に戻ると、北斗が心配そうに沙羅を探していた。
「沙羅、突然いなくなるから心配したぞ。」
里香が北斗に向かって声をあげる。
「沙羅ちゃんを一人にしちゃだめよ。」
里香が少し怒っているようなので北斗は不思議そうな表情をした。
「何かあったのですか?」
沙羅は慌てて言葉を遮った。
「な…なんでもないですよ…さぁ、行きましょうか。そろそろパーティーのセレモニーが始まるみたいですよ。」