仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです

パーティーから数日が経ち、忙しい日常が戻って来た。
沙羅たちはパーティーでの出来事などすでに忘れていた頃だった。

沙羅はお昼休みに一息入れようと、会社の外に買い物に出た。
近くのコンビニエンスストアでお菓子や飲み物を購入。
そして、会社に戻ろうとしたその時、誰かが沙羅の口にガーゼのような物を押し当てた。

沙羅はその場で気を失ってしまったのだ。


どのくらい時間が経ったことだろう。


沙羅は眠りから覚めたように意識が戻ったが、瞼が重くて目が開けられない。
頭もガンガン響くほどに酷い頭痛がする。


(…あれ…私…何をしていたんだっけ…確かコンビニに行って…それから…)


沙羅はぼんやりとしている頭で今までの事を思い出してみた。


(…そうだ、コンビニから出たところで誰かが近づいてきて…口にガーゼを当てられて…そこから記憶が無いんだ…)


沙羅は慌てて思い瞼を開けた。

すると見えて来たのは、間宮茜と数名の男達だったのだ。
沙羅は急いで起き上がりたいが、体が自由に動けない。

気づけば両手両足をロープで縛られてソファーに寝かされているようだ。


「なぜ…こんなことをするの。」


沙羅に向かって茜が不気味に微笑んでいる。


「この前言ったでしょ…あんたから蓮を奪って気分が良かったのに、こんどは霧島社長と結婚とか言ってるし…調子に乗るんじゃないわよ。私よりあんたが良い思いするのが許せないのよ。」


何て自分勝手な事だろう。
蓮もこの女に騙されたかと思うと少し可哀そうにも思えてくる。


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