仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです

北斗は茜の方を向いた。

「この前のパーティー以来、沙羅が誰かに狙われるのではないかと思って、悪いが財布や持ち物いくつかに小型のGPSをつけておいたんだ。会社から大きく離れると知らせが来るようになっていてね。そしてGPSから間宮の別荘に沙羅が連れて行かれたことが分かったんだよ。」


どうやらここは、茜の実家である間宮の別荘のようだ。
よく見ると古い洋館づくりで趣のある部屋の佇まいだ。


「それに、あんたたち何者なの?何で会社の経営者と秘書がそんなに強いのよ。」


すると北斗は片方の口角を上げた。


「皆には秘密にしていたが、俺たちは優等生を装いながら、陰ではかなりやんちゃしていた時期があってね。喧嘩は日常で昔取った杵柄といったところだ。」


北斗にそんな秘密があったとは驚いた。
そして、そんな話をしていると、ドアの所に白髪の男性が立っていた。

その男性はこの状況に驚いている。


「な…な…なにがあったんだ。…茜、説明してくれないか…。」


この男性はアジアングループ元社長であり現会長の、間宮新之助だ。


「叔父様…どうしてここへ来られたのですか。」


新之助は静かに話を続けた。


「アジアンリゾートの高柳君から連絡を貰ったんだよ。茜の一大事だから来てみてくれとな…じゃが来てみたらこんな状況になっておったんだ。」


茜は急に態度を変えて甘えるような声を出した。


「叔父様…茜は叔父様の仇を打ちたくて、すこしだけ霧島を懲らしめたかっただけなの…茜は悪く無いよね。」

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