仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです

太一達が来る夕方までには時間がある。

沙羅と北斗は二人で町まで行ってバーベキューの食材を買う事にした。


「沙羅、以前はこの町に大きなスーパーは無かったんだけど、数年前に大きなスーパーが出来たんだよ。町の人は便利になったと言っているけど、小さな商店街がなくなってしまってなんだか寂しいな。」


「そうなんですか…私の実家の方も最近大きな商業施設が出来たと言ってお母さんは喜んでいました。でも確かに昔ながらの商店がなくなったらしくてそれは寂しいですよね。」


「そうだな、リゾート開発の会社にいながら矛盾しているかも知れないが、古き良き時代の建物や店が無くなるのは寂しいよな。」



スーパーに到着すると、カートに籠を乗せて沙羅が嬉しそうに微笑んだ。


「北斗さんとこんなふうにお買い物するの初めてですよね。なんだか嬉しいです。」

「俺もめったに買い物しないから新鮮だな。」


北斗がカートを押して歩いていると、試食を配るおばちゃんが声をかけた。


「イケメンの旦那様、このソーセージいかがでしょうか?どうぞ奥様も試食してみませんか?」


おばちゃんに奥様と言われてなんだか恥ずかしくなってしまう。
どうやら横を歩く北斗も同じ気持ちなのか、耳が赤い気がする。


「ほ…北斗…さん、このソーセージ美味しいですね。今日のバーベキューに丁度いいですね。」

「そ…そうだな…買っていこう。」


こうやって二人で歩いていると夫婦に見えるのだろうか。
なんだか心臓がうるさく騒いでしまう。

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