仕返しのつもりだったのに、溺愛されているようでなんだか幸せです
太一と北斗は難しい仕事の話をして飲み続けている。
里香と沙羅はそれぞれ別の部屋で寝ることにした。
「沙羅ちゃん、また明日ね。」
「里香さん、おやすみなさい。」
沙羅はベッドに横になったが、楽しかったバーベキューを思い出してなかなか眠れなかった。
暫くすると、カチャリとドアの音をさせて北斗が部屋に戻って来た。
「沙羅、まだ起きていたのか。」
「はい、今日はとても楽しくてなかなか寝付けませんでした。」
北斗もゴロンと沙羅の横に寝転がった。
「兄さんと里香さん、とても幸せそうだったな。結婚して5年以上経つが子供ができなくて悩んでいたんだそうだ。だから喜びもひとしおなんだろうな。」
「そうですね。」
沙羅は少しして北斗に自分たちの子供ができたらという話をしてみようと思った。
「北斗さん…もし…私達に子供が出来たら…」
しかし、北斗からは何の返事も無い。
変に思った沙羅が北斗を覗き込むと、スヤスヤと気持ちよさそうな寝息を立てていたのだ。
「もう…北斗さん、寝てしまったのですね。」
沙羅は北斗の布団を掛けなおして、顔をじっとみた。
北斗はとても凛々しい顔つきだが、寝ている時は少し幼くも見える。
思わず北斗の髪に触れてみた。
すると、突然寝ていたはずの北斗が沙羅の手を掴んだのだ。
そして片目を開けて口角を上げた。
「沙羅も大胆になったな…俺を煽っているのか?」
「ち…違います…っん…ん…ん」
北斗は沙羅の言葉を塞ぐように、腕を引き寄せて口づけたのだった。
北斗から甘いお酒の匂いがして頭がクラクラしそうになる。
いつもは触れるだけの口づけだが、今日は沙羅の口の中まで北斗が入って来た。
舌をからめる水音に身体が熱くなる。
北斗はいきなり唇を離すと、顔を赤くした。
「沙羅、ごめん…これ以上はダメだ。我慢できなくなりそうだ。沙羅を初めて抱くときはもっと特別な場所でと決めているんだ。」