女王陛下は溺愛禁止!
「もちろん、変わりはございません」
「殿下のお申し出をありがたくお受けする」
クライドはカップを皿に置いた。かちゃん、と音が立ってしまったのを気にする余裕はない。
「本当でございますか?」
「本当だ」
答えを聞いたクライドは眉を寄せる。
「責任を感じておられるのですか?」
「そういうわけではない」
「陛下はご自身が思っておられるほど隠し事がお上手ではない」
真っ直ぐに見つめられ、アンジェリアはつい目をそらす。
「ご承諾いただいたことは嬉しく存じます。しかし、心からの同意ではいらっしゃらない」
「そのようなことはございません」
アンジェリアは悠然と笑みを浮かべて見せる。
「……失礼。もとより、わかっていたことでございます」
クライドは気を取り直して続ける。
「ですが、貴女の心を掴んでみせると、そののちは晴れて申し出を受けていただけると思っておりました。それより先に嬉しきお返事をいただき、欲が出てしまったようです。御心ありきでお返事をいただけたなら、と」
困ったように目を伏せたアンジェリアに、クライドは続ける。
「ご存じのように、通常、王族の婚約、結婚は早いものです。私がこの歳まで独身でいられたのは、国王が私をよりよき政略結婚の駒として手元に置いていたにすぎません。私もそれを受け入れようとして参りました。国という重荷を守るために」
「殿下のお申し出をありがたくお受けする」
クライドはカップを皿に置いた。かちゃん、と音が立ってしまったのを気にする余裕はない。
「本当でございますか?」
「本当だ」
答えを聞いたクライドは眉を寄せる。
「責任を感じておられるのですか?」
「そういうわけではない」
「陛下はご自身が思っておられるほど隠し事がお上手ではない」
真っ直ぐに見つめられ、アンジェリアはつい目をそらす。
「ご承諾いただいたことは嬉しく存じます。しかし、心からの同意ではいらっしゃらない」
「そのようなことはございません」
アンジェリアは悠然と笑みを浮かべて見せる。
「……失礼。もとより、わかっていたことでございます」
クライドは気を取り直して続ける。
「ですが、貴女の心を掴んでみせると、そののちは晴れて申し出を受けていただけると思っておりました。それより先に嬉しきお返事をいただき、欲が出てしまったようです。御心ありきでお返事をいただけたなら、と」
困ったように目を伏せたアンジェリアに、クライドは続ける。
「ご存じのように、通常、王族の婚約、結婚は早いものです。私がこの歳まで独身でいられたのは、国王が私をよりよき政略結婚の駒として手元に置いていたにすぎません。私もそれを受け入れようとして参りました。国という重荷を守るために」