女王陛下は溺愛禁止!
「陛下!」
 ラドウィルトはとっさに覆いかぶさってアンジェリアを守る。
 天上が崩れ落ち、兵たちの悲鳴が上がった。
 音と振動が収まったとき、アンジェリアは自身にかぶさるラドウィルトを見て青ざめた。

「大丈夫か!」
 声をかけると、彼はうっすらと目を開ける。
「陛下……ご無事で」
「ああ、お前は!?」
 ラドウィルトは狭い隙間で体を動かし、それから彼女に言う。

「なんとか大丈夫のようです。しかしこれでは……」
 狭い空間にアンジェリアとふたり、なんとか潰されずにすんでいる。

「兵の安否がわからぬ」
「我らは大丈夫です」
 苦しそうな声が届いた。

「どこにいる!?」
「石の下に。魔力で潰されぬようにしております」
「我らが助かったのもそなたたちのおかげだな。礼を言う」
「間に合ってようございました」
 アンジェリアの言葉に兵が答える。

「しかし、石を早くどかさねば」
 彼らの魔力が尽きれば石に潰されてしまうだろう。
「まずは御身を優先なさいませ」
 奇跡的に残っているカンテラを頼りに、ラドウィルトは狭い空間を確認する。
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