女王陛下は溺愛禁止!
「殿下とラドウィルト殿には陛下の知らないところで死んでいただくつもりでした。あの地下は使われてませんでしたからね。閉じ込めておいて殺し合いをしてもらってもいいし、仲良く餓死してもらうのでも良かった。あとは死体を外に放置すれば良いのです。地下に放置でも良いですけど、せめて弔って差し上げたいですからね」
「なにを善人ぶって」
アンジェリアの声に、マリオンは終了を告げるようにパンパンと手を叩く。
「おしゃべりは満足しましたか?」
マリオンは懐から一枚の紙と携帯用の筆記用具を取り出し、祭壇の上に置く。
「私に王位を譲ると書いてサインをしてください。王家の紋章印はあとでこちらで押しておくことにしましょう」
「私がサインするとでも?」
「しますとも。殿下の命が惜しいでしょうから」
アンジェリアはぎりっと歯噛みする。
「兵士であれば見捨てたでしょうが、隣国の王子ともなればそうはいかない、そうでしょう?」
マリオンはせせら笑う。
「陛下おひとりでこちらに来ていただけますかな。ラドウィルト殿は剣をお捨てくださいませ」
アンジェリアもラドウィルトも動かず様子を見守るが、マリオンはそれを許さない。
「いいのですか。クライド殿下が死にますよ」
短剣がぎりぎりと動き、クライドの首に赤い物が一筋、流れた。う、と彼がうめき、まぶたが動く。
「ラドウィルト、剣を捨てろ」
「しかし……」
「どのみちマリオン殿の魔力にはかなわない」
「よくおわかりで」
マリオンは笑みを浮かべた。悪人には見えないさわやかな笑みだ。
クライドはしっかりとは意識を取り戻していないようで、ぼんやりしている。
「なにを善人ぶって」
アンジェリアの声に、マリオンは終了を告げるようにパンパンと手を叩く。
「おしゃべりは満足しましたか?」
マリオンは懐から一枚の紙と携帯用の筆記用具を取り出し、祭壇の上に置く。
「私に王位を譲ると書いてサインをしてください。王家の紋章印はあとでこちらで押しておくことにしましょう」
「私がサインするとでも?」
「しますとも。殿下の命が惜しいでしょうから」
アンジェリアはぎりっと歯噛みする。
「兵士であれば見捨てたでしょうが、隣国の王子ともなればそうはいかない、そうでしょう?」
マリオンはせせら笑う。
「陛下おひとりでこちらに来ていただけますかな。ラドウィルト殿は剣をお捨てくださいませ」
アンジェリアもラドウィルトも動かず様子を見守るが、マリオンはそれを許さない。
「いいのですか。クライド殿下が死にますよ」
短剣がぎりぎりと動き、クライドの首に赤い物が一筋、流れた。う、と彼がうめき、まぶたが動く。
「ラドウィルト、剣を捨てろ」
「しかし……」
「どのみちマリオン殿の魔力にはかなわない」
「よくおわかりで」
マリオンは笑みを浮かべた。悪人には見えないさわやかな笑みだ。
クライドはしっかりとは意識を取り戻していないようで、ぼんやりしている。