女王陛下は溺愛禁止!
「ああ、わかった」
 アンジェリアが受け合うと、エアはにこっと笑った。

「で、具体的にはなにしたらいい?」
「そうだな……」
 アンジェリアは、エアが花を作り出したのを思い出した。

「花を出せるなら、花びらも作れるであろう? 大量の花びらを舞わせることは可能か?」
「できるよ」

「ならば、それを大量にマリオンの周囲に舞わせてくれ。視界を遮るんだ。動く石壁が崩れたらラドウィルトはクライド殿をマリオンから見えない場所へ避難させてくれ」
「うん……なんか作業が増えてる気がするけど、まあいいや」

「陛下はどうなさるので?」
「私はマリオンをどうにかする」
 言って、水晶の下敷きになった剣をなんとか引っ張り上げようとする。が、重くてうまく持てない。ラドウィルトはその剣を取り上げた。

「おやめください」
「そうだな、この剣は無理だ。先ほどの短剣を拾いに行った方がよいか」

「危険な真似はおやめくださいと申し上げております!」
「私ではクライド殿を動かす力はない。危険だと思うならば疾く移動させよ」

「……ならば、エア、陛下をお守り申し上げてくれ」
「お前の命令なんか聞かない」
 言って、エアは姿を消す。

 次に現れたのはマリオンの眼前。
「ばあ!」
 おどけた声にマリオンは驚き、魔力の制御を失う。
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