女王陛下は溺愛禁止!
 マリオンは天へと手を伸ばす。
「全員潰してやる!」
 ごごご、と天上から轟音が響き、砂埃が落ち始める。

「やめろ!」
 ラドウィルトはいっきに距離を詰め、短剣でマリオンの首に切りつける。
 刀身が彼の首を捉え、血が噴き出す。

 ぐほ、と声にならない音ともにマリオンの口から血泡があふれ、彼は倒れた。
 だが、天上からは不気味な音が続き、地下神殿が揺れ、壁が割れ始める。
 エアは花びらを止め、不安そうに天井を見る。

「やばくない?」
「早く逃げましょう」
「ああ」
 アンジェリアは頷き、ラドウィルトともにクライドのもとに駆け寄る。ふたりで左右からかつぎ、歩き出す。

「早く!」
 エアが急かすが、スピードは出ない。
「私はお捨て置きください」
 クライドが弱々しく言う。

「無理を言うな!」
 アンジェリアは答える。
 どん! と大きな音がして大岩が崩れて来た。

「まずい、入り口が!」
 どんどん岩が崩れて来て、逃げ場がなくなっていく。
 岩陰の隙間に逃れたが、そのまま退路を塞がれてしまった。
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