女王陛下は溺愛禁止!
「昨夜、何者かの襲撃がありました。幸いにも護衛が撃退し、事なきを得たようです。ですが大事をとって現在は王宮にて保護をさせていただいております」
「さっさと帰らせればよいものを。殿下は今どちらに?」

「貴賓室でおくつろぎいただいております」
「まためんどくさいことになった」
 アンジェリアはため息をつく。

「リアンシェードの国情は安定しているはずだな。兄弟仲も良く、王位継承争いはなさそうだと」
「そのようでございます」
 末の王子と言えど、国王や王太子の脅威になる場合には命を狙われることもある。が、彼の場合はそうではないようだ。

「ただの強盗ではないのだな?」
「まっすぐに()の方の部屋を目指したようですからそれはないかと。しばらく王宮にご逗留いただき、ご機嫌をとってから帰っていただくのが良いかと思います」

「まあ、そうなるな」
「……まるで何者かが陛下の結婚を阻止しようとしているかのようです。あるいは結婚したいがために邪魔者を排除しているのか」

「そんなことをして益があるとは思えん」
「反女王派の仕業……にしても不自然ですね」

「調べは警備の仕事だ、任せておく。私はご機嫌伺いに向かう。ついて参れ」
「かしこまりました」
 ラドウィルトはいつものように丁寧にお辞儀をした。
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