DEAR 1st 〜 SEASON〜
しばらくその人の背中を視線で追ったまま。
見えなくなるまで見送った後、ハッと我に返る。
………つ、つい見とれてしまった……。
……らしくない。
「さっさとクラスに向かわなきゃ─…。」
───でも。
「…………」
階段を登りながら考えてしまうのはさっきの人。
どう考えても今の人は新入生なんかじゃない。
……制服、着てなかったもの。
法被(はっぴ)着てたし─……。
剣道?柔道?
何してる人なんだろう─……。
同じ学校の人だもん。
また、会えるよね。
……うん。
また見てみたい。
……今度は近くで。
───自分でも、意識し過ぎだって気付いてた
……でも、あんなに心に残る人は初めてだったの。
“高山”。
………こっそり、あなたの名前を心に刻んでいたの。