DEAR 1st 〜 SEASON〜
「何で?!」
「…だっ、だからぁ……」
ナナに何度も揺すられ、全てを話した後。
ナナは目をキラキラ輝かせ、
「彩~!!
やったねやったね!!
本当におめでとう~!!」
……と思いっきりギュッと抱き付いて来て。
「………」
何だか他人事のように感じていたあたしにも、急にまた現実味を帯びてきた。
「ありがとう~♪」
口元から漏れる笑みを、もう我慢することが出来ずに思いっきり笑った。
──同時に。
ナナに対して、ものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
──“また何かあったらナナに話してね”──…。
ズキン──…。
…手首の傷が疼く。
ナナとの約束は守れなかった。
ぶんちゃんと彼女がいる光景が耐えきれなくて、また自分を傷つけたあの日を思い出す。
ごめんね──…。
リストカットの螺旋から、あたしは抜け出せるのか。
……怖い……。
その迷いと不安だけが、嬉しさの中で浮き彫りになっていた……。