苦手な上司にプロポーズすることになりました
 まあ、確かに暴君気味ですけどね、と思っていると、

「この間もたまたま近くにいた女子社員にコピー機の会社の人間が何処行ったか訊いたら、無視された。

 そのあと、男連中がやさしかったな」
と言う。

『格好良すぎて、赤荻部長とは緊張して口もきけない』
と女子社員たちが言っているのを聞いたことがあるんだが……。

 まあ、黙っておこう、と佑茉は思った。

「そもそも、お前もこの結婚乗り気じゃないんだろう?」

「そうなんですけどね。
 叔父さんがあなたを引き止めねばいうのはわかるので――」

 困っているところです、と言おうとしたとき、

「あっれ~?
 赤荻さん」
と若い男の声がした。
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