苦手な上司にプロポーズすることになりました
 


 朝の仕事が一息ついたあと。

 由人は、珈琲を買いに自動販売機に向かっていた。

 少し歩きたかったからだ。

 すると、女子社員たちが給湯室で話している声が聞こえてきた。

「ねえねえ、竜吾くんと佑茉って付き合ってるの?」

「えっ?
 初耳です」
と答えているのは、皆穂のようだった。

「でも、今朝、一緒に来てたわよ。
 礼央くんもそれっぽいこと言ってたし」

 礼央……。

 菅谷礼央(すがたに れお)か。

 由人の中で、あまり面識のない菅谷礼央が、『余計なことを言う新人』に分類された。
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