苦手な上司にプロポーズすることになりました
 



 ……いや、何故、お前が乗り気になってるんだ。

 っていうか、この不思議な配置はなんだ、と由人は思っていた。

 新平が座ると言った時点で、自分が佑茉の方に移動すればよかったのだろうが。

 蕎麦屋の椅子とテーブルは小さく。

 隣に座ると、佑茉の腰に触れてしまいそうで、つい、躊躇してしまったのだ。

 というわけで、男二人が親しげに並んで座り、二人ともが佑茉と向かい合っている、という構図になっていた。

 ずいと身を乗り出し、佑茉は、

「どのような条件かお聞かせください」
と言い、新平は、

 ……いや、何故、あなたの方が乗り気なんですか、という顔をしている。
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