苦手な上司にプロポーズすることになりました
「はっ、薬川ワールドにハマってましたよっ」
ここはおごると言う新平を由人は断る。
タダより高いものはないからだ。
「また来ますっ、ではっ」
と新平は多めに蕎麦代を置いて、急いで去っていってしまった。
次の仕事があるようだ。
新平の名刺を見ながら、佑茉が言う。
「でも考えてみればあれですよね。
新入社員から一生懸命育てたものを使えるようになったところでくださいってどうなんですかね?
ところで、部長。
さっきおごってくださるとおっしゃいましたが、結構です」
「そう言うな。
なんだ? お前もタダより高いものはないと思ってるのか?」
「いえ、どうしても、あんみつが食べたくなったので」