苦手な上司にプロポーズすることになりました
「今は別のグループ会社にいて、修行中の身だが。
 高嶺に、いずれうちを継いでもらおうと思っている。

 赤荻くん、高嶺と手を取り合って、頑張ってくれたまえ」

「……辞めさせてもらっていいですか? 会社」

「おじさま、優秀なヘッドハンターが現れたときより、ピンチになってます、今」
と佑茉が言うと、和市が慌ててフォローを入れる。

「いやいや。
 普段はこんな感じだが。

 高嶺は、こう見えて、カリスマ性と優秀さでは君と並ぶくらいなんだよ。

 何故なら、私の実の息子たちを()ぎ倒し。
 私に後継者にしようと決意させた男だからね」

「実の息子は切り捨てたのか。
 意外と容赦ないな、社長」
と由人が呟く。

「親族経営だから、甘々だと思ったら、大間違いですよ、部長」

 そんなんじゃ生き残れません、と佑茉は言う。
< 313 / 379 >

この作品をシェア

pagetop