苦手な上司にプロポーズすることになりました
「佑茉なんて、女としては駄目だろ。
 色気のカケラもない」

 聞こえていたらしい高嶺がそんなことを言い出す。

「そうして装った姿は美しいが。
 美しさと優秀さしか伝わってこない。

 妹としては可愛いが、こういう女にときめくとかどうなんだ」

 誰より辛辣っ! という顔を由人がする。

「だが、佑茉は実の妹も同然に可愛がってきた」

「私より可愛がってるよね? 高嶺」
とエリナが後ろで言っている。

「実の妹は遠慮がないから可愛くない。
 佑茉くらいがちょうどいい距離感だ。

 というか、親族の中で一番私の言動に寛容で、懐いてくれていたのが、佑茉なんだ。

 そんな佑茉と結婚しようというのなら、それ相応の覚悟があるんだろうな」

 ……絶対、ないと思います。
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