苦手な上司にプロポーズすることになりました
 


 それから数日は仕事が忙しく、家で佑茉と顔を合わせることもなかった。

 そう。
 結局、鞄ひとつで越してきたのだが。

 家が広いので、西と東に分かれて住んでいて。

 同じ家に住んでいると言っても、あいつも、何処かで暮らしているんだろう、くらいな感じだった。

 仕事上も同じ部署とは言え、そんなに親しく口をきく機会もない。

 だが、ある程度仕事が落ち着いてきたある日、廊下で会った佑茉が訊いてきた。

「部長、引越しの祝いに一緒にお食事でもどうですか?」
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