Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
スマホを見つめ九時半になるのを確認してから玄関の扉を開けた。
「おはよう」と慧弥が笑みを浮かべる。いつごろ着いていたのか、彼のSUVが既に自宅前に停まっていた。慧弥は車から降り、助手席の前に立っている。彼の出立ちを見て思わず見惚れてしまった。
白いカットソーの上に蘇芳色のカーディガンを羽織り胸元にはお洒落なネックレスを付けていた。鞄は本革の黒いサコッシュのみで斜めがけにしている。休日らしいラフさと上品さが印象的で相変わらず好感が持てる。
慧弥とは毎日連絡を取り合っているけれど、顔を合わせるとその都度ときめいてしまう。外見からして自分の好みど真ん中なのでそれも致し方ない。
「おはようございます」
想乃は門扉を開けて彼に近づいた。五センチのヒールを履いていたけれど、やはり彼はすらりと背が高い。「どうぞ」と言って慧弥が助手席のドアを開けてくれた。
こうしたレディファーストの扱いがなんとも言えずこそばゆい。恥ずかしいやら嬉しいやらで胸の内がポカポカと温かくなる。
ハンドルを握る彼の手元でキラリと光が反射した。見ると右手に紺色の文字盤が綺麗な腕時計を付けていた。仕事のときには見たことのないデザインだ。よくよく見てみると文字盤の周りに小さなダイヤがあしらわれている。
「おはよう」と慧弥が笑みを浮かべる。いつごろ着いていたのか、彼のSUVが既に自宅前に停まっていた。慧弥は車から降り、助手席の前に立っている。彼の出立ちを見て思わず見惚れてしまった。
白いカットソーの上に蘇芳色のカーディガンを羽織り胸元にはお洒落なネックレスを付けていた。鞄は本革の黒いサコッシュのみで斜めがけにしている。休日らしいラフさと上品さが印象的で相変わらず好感が持てる。
慧弥とは毎日連絡を取り合っているけれど、顔を合わせるとその都度ときめいてしまう。外見からして自分の好みど真ん中なのでそれも致し方ない。
「おはようございます」
想乃は門扉を開けて彼に近づいた。五センチのヒールを履いていたけれど、やはり彼はすらりと背が高い。「どうぞ」と言って慧弥が助手席のドアを開けてくれた。
こうしたレディファーストの扱いがなんとも言えずこそばゆい。恥ずかしいやら嬉しいやらで胸の内がポカポカと温かくなる。
ハンドルを握る彼の手元でキラリと光が反射した。見ると右手に紺色の文字盤が綺麗な腕時計を付けていた。仕事のときには見たことのないデザインだ。よくよく見てみると文字盤の周りに小さなダイヤがあしらわれている。