Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
今となっては日記を投稿すると決まって二、三人の人が見てくれているようで不思議と安心感が芽生えていた。こんな自分にも共感してくれる人がいるんだなと思うと、些細な喜びを感じることができた。
想乃は小さく微笑み、ありがとうございます、とコメントの返事を書いて送信した。
今日は平日で、なおかつ予定がないので、想乃はリビングにある白いグランドピアノに向かった。数冊重ねて置いてある雑誌のひとつを手に取り、パラパラとページを捲った。それぞれの楽譜に目を通した。
来月のパーティーまで残り一ヶ月を切っていた。それなのに当日なにを演奏したらいいのか未だに決まっていない。慧弥は「想乃の好きなもので構わない」と言っていたけれど、個人的な好みや弾きやすさで演奏するのは少し違うような気がしていた。
あくまでも余興のひとつとして聴いてもらうのだからコンクールとは勝手が違う。技術やテクニックを見られるわけじゃないのだ。
慧弥さんのお父さまを祝う大事な日だから。できるだけ喜んでもらえる選曲にしたいんだけど……。
そう思いながらも聴衆を気にして少しでも有名な楽譜を選び譜面台に広げて置いた。ポロロン、と音を鳴らしミスタッチの無いよう丁寧に弾き上げる。
想乃は小さく微笑み、ありがとうございます、とコメントの返事を書いて送信した。
今日は平日で、なおかつ予定がないので、想乃はリビングにある白いグランドピアノに向かった。数冊重ねて置いてある雑誌のひとつを手に取り、パラパラとページを捲った。それぞれの楽譜に目を通した。
来月のパーティーまで残り一ヶ月を切っていた。それなのに当日なにを演奏したらいいのか未だに決まっていない。慧弥は「想乃の好きなもので構わない」と言っていたけれど、個人的な好みや弾きやすさで演奏するのは少し違うような気がしていた。
あくまでも余興のひとつとして聴いてもらうのだからコンクールとは勝手が違う。技術やテクニックを見られるわけじゃないのだ。
慧弥さんのお父さまを祝う大事な日だから。できるだけ喜んでもらえる選曲にしたいんだけど……。
そう思いながらも聴衆を気にして少しでも有名な楽譜を選び譜面台に広げて置いた。ポロロン、と音を鳴らしミスタッチの無いよう丁寧に弾き上げる。