Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
『お喋りって。なにを話したの? なにか俺に関することとか、聞いたりした?』
「えぇ? なんですか?」
想乃は笑みを浮かべたまま、すっとぼけた。
『たとえば。昔のこととか』
「昔のことかどうかはわかりませんけど。刑事さんのお友達がいることは伺いましたよ」
『拓司のことか……姉さんが言いそうな内容だな。昔っからあいつのことはお気に入りみたいだから。あとは?』
「あとは……。いとこの女の子と仲がいいこととか」
『美海のことね。ほかには?』
「えと。あとは……」
そこでつい言い淀んだ。慧弥があえて触れなかったであろう後妻の話をしてもいいものかと考え込んだ。
『……もしかして、穂花や花奏の話も聞いた?』
慧弥の言い方が若干沈んで、乾いた声になる。
「……はい。義理のお母さまの話、聞きました。慧弥さんが義妹さんのことを気にして家を出たという話も」
すみません、と謝り、スマホを持ったまま頭を下げていた。『いや』と返事が返ってくる。彼の声にまた張りが戻った。
『父のパーティーまでには話しておかないとと思っていたから……ちょうどいい。苦手だからさ、あの人たち』
「そうなんですね」
「えぇ? なんですか?」
想乃は笑みを浮かべたまま、すっとぼけた。
『たとえば。昔のこととか』
「昔のことかどうかはわかりませんけど。刑事さんのお友達がいることは伺いましたよ」
『拓司のことか……姉さんが言いそうな内容だな。昔っからあいつのことはお気に入りみたいだから。あとは?』
「あとは……。いとこの女の子と仲がいいこととか」
『美海のことね。ほかには?』
「えと。あとは……」
そこでつい言い淀んだ。慧弥があえて触れなかったであろう後妻の話をしてもいいものかと考え込んだ。
『……もしかして、穂花や花奏の話も聞いた?』
慧弥の言い方が若干沈んで、乾いた声になる。
「……はい。義理のお母さまの話、聞きました。慧弥さんが義妹さんのことを気にして家を出たという話も」
すみません、と謝り、スマホを持ったまま頭を下げていた。『いや』と返事が返ってくる。彼の声にまた張りが戻った。
『父のパーティーまでには話しておかないとと思っていたから……ちょうどいい。苦手だからさ、あの人たち』
「そうなんですね」