Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
慧弥に家まで迎えに来てもらい、想乃の行きたい場所へ行こうと提案されてデートを楽しんだ。先日、幼少期に家族と行ったテーマパークを思い出したせいもあり、そこをリクエストした。
相も変わらず、思わせぶりな態度を取る慧弥にドギマギしたけれど、恋愛初心者の、ウブなピアノ女子のふりは思ったより上手くいったと思う。
敷地内を歩きながら、自分が過去、ピアノを弾くきっかけとなった母との思い出も話した。
「ところで想乃ちゃん」
声の雰囲気をガラリと変えて黎奈が尋ねる。
「ピアノの選曲はいいとして、当日のマナーは大丈夫?」
「……え。マナー?」
きょとんと目を瞬き、想乃はうろうろと視線が泳がせた。
「当日は立食パーティーになるけど。そのときの立ち居振る舞いとか、食事を取る際の作法とか……あと慧弥の取引先への挨拶の仕方とか。もろもろ大丈夫そう?」
想乃の様子から察して、黎奈が心配して眉を下げた。想乃は不安げに俯き、「あまり大丈夫とは言えないです」と正直に打ち明けた。
「いいわ。当日までまだ余裕があるし、そのあたりについては私が教えてあげる」
黎奈の心意気のいいひとことに背を押され、「よろしくお願いします」と頭を下げていた。
相も変わらず、思わせぶりな態度を取る慧弥にドギマギしたけれど、恋愛初心者の、ウブなピアノ女子のふりは思ったより上手くいったと思う。
敷地内を歩きながら、自分が過去、ピアノを弾くきっかけとなった母との思い出も話した。
「ところで想乃ちゃん」
声の雰囲気をガラリと変えて黎奈が尋ねる。
「ピアノの選曲はいいとして、当日のマナーは大丈夫?」
「……え。マナー?」
きょとんと目を瞬き、想乃はうろうろと視線が泳がせた。
「当日は立食パーティーになるけど。そのときの立ち居振る舞いとか、食事を取る際の作法とか……あと慧弥の取引先への挨拶の仕方とか。もろもろ大丈夫そう?」
想乃の様子から察して、黎奈が心配して眉を下げた。想乃は不安げに俯き、「あまり大丈夫とは言えないです」と正直に打ち明けた。
「いいわ。当日までまだ余裕があるし、そのあたりについては私が教えてあげる」
黎奈の心意気のいいひとことに背を押され、「よろしくお願いします」と頭を下げていた。