今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
なんとか見送りも済んで、ここの会場の上の階にある部屋へと紅羽と戻る。

紅羽は黙ったまま何も話さない。

部屋へ入るなり俺は紅羽をキツく抱きしめた。

すると泣き出す紅羽。

「ごめんなさい…ごめんなさいっ」

「紅羽…何があったか話せる?」

紅羽は俯く…

「九条に何かされた?」

ビクッと肩を縮こめる。

俺は紅羽の手を引いてソファに座ってまた抱きしめる。

「紅羽、話して」

「私が…あの人に…キスした…」

ガンと鈍器で殴られるような衝撃を受ける。

でも紅羽は小刻みに身体を震わせてるのを感じてなんとか気持ちを落ち着かせる。

「どうしてそうなった?」

きっと訳があるはずだ。

すると紅羽は話し出した。
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