重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。

「ちょ、ちょっと!風邪引くよ?!」

わたしの真似をする巡に慌ててそう言うと、巡は、「それ、お前が言うか?」と言ってきた。

それを言われ、まぁ、確かに、、、と納得してしまうわたし。

巡は、「雨浴びるのも、悪くねーな。」と言うと、空を見上げどこか遠くを見つめていた。

「何でこんな雨の日に来たの?」

わたしがそう訊くと、巡は「もしかしたら、花恋が居るんじゃないかと思って。」と答えた。

「そしたら、ビンゴだったな。」

巡はそう言うと、「花恋は?また穢れを洗い流しに来たのか?」と言った。

「ううん、今日は違う。今日は、ただ雨を浴びたくなっただけ。巡が、体張って必死に生きてきたんだなって言ってくれてから、自分を許せるようになった、、、だから、もうそう思わなくなった。」

わたしがそう言うと、巡は小さく「そっか。」と呟き、大きな手のひらをわたしの頭の上に置いた。

そして、「ちっちゃい頭。」と言う。

「巡の手が大きいだけでしょ?」
「いや、お前、顔小さいよ。さて、そろそろ帰らないと、本当に風邪引くぞ。」
「うん、そうだね。」
「ほら、俺について来い。」

そう言いながら傘を閉じると、巡は突然走り出した。

「えっ?!ちょっと待ってよ!」

わたしも慌てて傘を閉じると、巡について走り出す。

傘を持ってるのに、傘もささず2人で走るわたしたちは、自分たちでも思うくらいあまりにもおかしくて、ずぶ濡れになり笑いながら走っていた。

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