重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。
わたしたちはピザを食べ終わると、わたしは乾いた自分の服に着替えた。
巡がいつの間にか雨に濡れたわたしの服を乾燥機にかけてくれていたのだ。
帰りは、巡がわたしの家まで送ってくれ、「またうちに飯食いに来い。」と言ってくれた。
「うん、また行くね!あの大きなベッドでお昼寝もさせてもらう。」
わたしがそう言うと、巡はハハッと笑い、「ご自由にどうぞ。」と言うと、「じゃあな。」と言い帰って行った。
自宅に帰宅し、静かな自分の部屋に何だか寂しさを感じる。
今までずっと1人で、1人で居ることが当たり前で何も感じたことがなかったのに、何だか心が落ち着かない。
寂しいって、こうゆう感情なんだ。
わたしはその時、初めて寂しさを経験した気分になった。
そして、わたしにとって巡がどれだけ大きな存在になってきたのかを感じさせられた瞬間でもあった。
それから数日は、いつも通り仕事前に緑丘公園に寄ってぼんやり過ごしてから出勤するというルーティンを繰り返していたが、巡に会うことが無く、物足りない毎日を過ごしていた。
そんなある出勤日。
閉店1時間前にある人物が来店してきた。
その人物を見た瞬間、わたしは変な緊張感を感じ、心がザワザワした。
来店して来たのは、山内くんだった。